自宅で子宮頸がんスクリーニングを可能にする米Teal HealthがシリーズAで$22Mを調達、NEXTBLUEも追加出資

NEXTBLUE2号ファンドの投資先である米国Teal Healthが、$22MのシリーズA資金調達を実施しました。NEXTBLUE2号ファンドも、2025年の初回投資に続き、本ラウンドで追加出資を行いました。

本ラウンドは、米国のベンチャーキャピタル.406 Venturesがリードし、既存投資家のEmerson Collective、Forerunner、Serena Venturesが継続出資したほか、日本のMPower Partnersが新たに参加しています。今回の調達により、Teal Healthの累計調達額は$45Mとなります。

Teal Healthが開発する「Teal Wand」は、自宅で子宮頸がんスクリーニングのための検体を自己採取できる、FDA認可済みのデバイスです。

2025年にFDA認可を取得して以降、Teal Healthはすでに全米で数千人の女性にスクリーニングを提供しています。今回のシリーズA調達を通じて、2027年から予定される保険カバレッジの拡大を見据え、保険会社、医療機関、雇用主、医療従事者などとの連携をさらに広げていきます。

自宅で子宮頸がんスクリーニングを受けられる、新しい選択肢

Teal Healthは、子宮頸がんをなくすことを目指し、スクリーニングをよりアクセスしやすく、快適で、正確なものにすることを掲げる米国の女性の健康企業です。

同社の主力製品「Teal Wand」は、自宅でHPV(ヒトパピローマウイルス)検査のための膣検体を自己採取できるデバイスです。従来の医療機関での検査とは異なり、膣鏡(スペキュラム)を使う必要がなく、検体採取のために医療機関を訪れる必要もありません。

Teal Healthの特徴は、単に自宅に検査キットを届けるだけではない点にあります。

オンライン診療を通じた医療従事者へのアクセス、自宅での検体採取、安全なプラットフォームを通じた検査結果の提供、そして必要に応じたフォローアップまで、子宮頸がんスクリーニングを一連の医療体験として提供しています。

忙しくて病院に行く時間が取れない、予約が取りづらい、あるいは従来の検査に身体的な不快感を感じる。Tealは、そうした理由で検診から遠ざかっていた女性にも、別の選択肢を提供しようとしています。

シード投資から約1年半。FDA認可を経て、普及を本格化するフェーズへ

Teal Health CEO & Co-Founder Kara Egan氏が、これまでの主なマイルストーンと今後の展望について語るシリーズA発表動画

NEXTBLUEがTeal Healthに初めて出資したのは2025年1月です。

当時、Teal Healthは$10Mの資金調達を発表し、Emerson CollectiveとForerunnerがラウンドを主導。NEXTBLUEのほか、Serena Ventures、Metrodora Ventures、Labcorpが参加しました。Teal Wandは当時FDA審査中で、NEXTBLUEは米国での事業成長に加え、将来的な日本展開も見据えて投資を行いました。

その後、Teal Wandは2025年にFDA認可を取得。現在は全米で数千人の女性に利用されています。また、自己採取による子宮頸がんスクリーニングは米国のスクリーニングガイドラインにも組み込まれ、Teal Healthは医療システム、医療従事者、雇用主、保険会社との連携を進めています。

今回の$22MのSeries Aでは、こうした既存チャネルとの連携拡大や、個人・法人向けの購入手段の拡充、臨床・営業・テクノロジー・オペレーション領域での採用強化を進める予定です。

Tealが届けているのは「便利さ」だけではない

Teal Wandを使った自宅での子宮頸がんスクリーニング体験を紹介する動画

私たちがTeal Healthに継続して注目している理由の一つは、同社が解決しようとしている課題が、単なる検査の「利便性」にとどまらないからです。

Teal Healthのデータによると、Tealを選択した女性の59%は、推奨される頻度で子宮頸がんスクリーニングを受けられていなかった層でした。さらに、数千人の利用者によるTealの一連のスクリーニング体験への評価は、平均4.95/5となっています。

これは、既に定期検診を受けている人の検査方法を置き換えているだけではなく、これまで何らかの理由で検診を受けられていなかった人に、新たなアクセス手段を提供していることを示す数字でもあります。

Teal Health CEO兼共同創業者のKara Egan氏も、今回の発表の中で、予約の取りづらさ、検診のために時間を確保する難しさ、身体的な不快感など、現在のスクリーニングにはさまざまな障壁があると指摘しています。

女性の健康領域では、医学的に有効な予防・検査手段が存在していても、実際にそれを利用するまでの体験が大きな障壁となっているケースが少なくありません。Teal Healthは、医療の精度を維持しながら、「検査を受ける」という体験そのものを女性の生活に合わせて再設計している企業である、と私たちは考えています。

2027年からの保険適用拡大を見据え、全米での普及を加速

Teal Healthにとって大きな追い風となるのが、2027年から予定されている医療保険での適用拡大です。Tealの今回の発表では、自己採取による子宮頸がんスクリーニングについて、多くの医療保険プランでカバーされるようになる見通しが示されています。

これまで自己採取型のスクリーニングは、新しい選択肢として利用が広がり始めた段階でしたが、保険適用が進むことで、より多くの女性が日常的な予防医療の一環として利用できる環境が整っていくことが期待されます。

Teal Healthも、FDA認可を取得しサービスを立ち上げる段階から、保険会社や医療機関など既存のヘルスケアシステムの中に自己採取型スクリーニングを組み込み、より広く普及させるフェーズへと移っています。今回のSeries Aは、その動きを加速させるタイミングでの資金調達と位置付けられます。

NEXTBLUEが追加出資した理由

Teal Health CEO & Co-Founder Kara Egan氏とTeal Wand

NEXTBLUEがTeal Healthに初めて出資した2025年当時、Teal WandはまだFDA審査中でした。その後、2025年にFDA認可を取得し、現在では全米で数千人の女性に利用されています。また、自己採取による子宮頸がんスクリーニングは米国のスクリーニングガイドラインにも組み込まれ、Teal Healthは医療システム、医療従事者、雇用主、保険会社との連携を広げています。

NEXTBLUEが今回追加出資を決めた背景には、こうした事業の進捗に加え、Teal Healthが「検査技術」だけではなく、女性が実際にスクリーニングを受けやすくする仕組みそのものをつくっている点があります。

Teal Wandによる自宅での検体採取に加え、オンライン診療、検査結果の提供、必要に応じたフォローアップまでを一連の医療体験として提供しています。Teal Healthによると、利用者の59%はそれまで十分にスクリーニングを受けていなかった層であり、数千人の利用者によるサービス全体の評価は平均4.95/5となっています。

女性の健康領域では、有効な検査や予防手段が存在していても、予約の取りづらさや時間的・身体的負担などによって、必要な人に十分届いていないケースがあります。Teal Healthは、デバイスの開発だけでなく、保険会社や医療機関など既存のヘルスケアシステムとの連携まで含めて、そのアクセスの課題に取り組んでいます。

FDA認可以降の事業進捗と、2027年からの保険適用拡大を見据えた今後の成長可能性を踏まえ、NEXTBLUEは今回のSeries Aでも追加出資を行いました。

米国で自己採取型スクリーニングがどのように普及し、既存の医療システムに組み込まれていくのかは、日本の女性の予防医療や検診へのアクセスを考える上でも、引き続き注目していきたいテーマです。NEXTBLUEとしても、Teal Healthの米国での事業成長を支援するとともに、将来的な日本展開の可能性も視野に入れ、日本の医療機関や企業との連携機会を引き続き検討して参ります。

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